「遺品整理を業者に頼みたいけれど、いくらかかるのか見当がつかない」——多くの方が最初にぶつかる不安です。この記事では、一般社団法人 遺品整理士認定協会の公表資料と、業界大手10社が公式サイトで公表している料金レンジをもとに、間取り別・地域別・状況別の料金相場を整理してご紹介します。あわせて、料金を数万円単位で下げるための具体的なコツもまとめました。
出典:業界大手10社の公式サイト公表料金(2026年8月時点)/一般社団法人 遺品整理士認定協会 公表資料
遺品整理業者の料金相場【全体像】
複数の遺品整理業者が公式サイトで公表している料金を集計すると、料金の全体レンジは3万円〜80万円と非常に幅広く分布しています。この差は主に、間取りの広さ、物量、対応するオプション(特殊清掃・遺品供養・買取など)によって生まれています。
ただし、間取り別に平均をとると、実はある程度予測可能な相場が見えてきます。次章で詳しく見ていきます。
一般社団法人 遺品整理士認定協会の公表資料によれば、認定業者は全国におよそ6,000社以上存在し、市場規模は年間4,000億円規模と推計されています。市場の急拡大に伴い、参入業者の質もばらつきが大きくなっているのが現状です。
間取り別の料金相場と作業時間の目安
もっとも参考にしていただきたいのが、この間取り別の相場です。実際に依頼する際の予算感の起点になります。
| 間取り | 作業員数 | 作業時間 | 料金相場(下限〜上限) | 平均費用 |
|---|---|---|---|---|
| 1R・1K | 1〜2名 | 1〜3時間 | 30,000〜80,000円 | 約4.9万円 |
| 1DK | 2〜3名 | 2〜4時間 | 50,000〜120,000円 | 約6.8万円 |
| 1LDK・2DK | 2〜4名 | 2〜6時間 | 70,000〜200,000円 | 約8.1万円 |
| 2LDK・3DK | 3〜5名 | 4〜8時間 | 120,000〜300,000円 | 約14.7万円 |
| 3LDK・4DK | 4〜6名 | 6〜10時間 | 170,000〜500,000円 | 約21.4万円 |
| 4LDK以上 | 5〜8名 | 1〜2日 | 220,000〜800,000円 | 約32.6万円 |
出典:遺品の整理屋さん、ゴミ屋敷片付け七福神、ライフリセット、遺品整理110番、みんなの遺品整理、EMEAO 各社公式サイトの公表料金を編集部にて集計(最終確認日:2026年9月8日)
ここで注目していただきたいのは、下限と上限の差が2〜4倍もあるという点です。同じ2LDKでも、12万円で終わるケースと30万円かかるケースがある。この差はどこから来るのでしょうか。次の章で内訳を分解します。
間取り別・料金の分布を見る
1Kであれば、単身者の一人暮らしを想定した物量なので、比較的少ない作業員・短時間で完了します。一方で、3LDK以上になると家族4人分の家財が対象になるため、作業員・車両ともに規模が大きくなり、費用も跳ね上がります。
「実家の3LDKの整理で20万円台なら妥当」「1Kのアパートで15万円と提示されたら疑うべき」というのが、経験的な目安になります。
地域別の料金相場(東京・大阪・地方の比較)
遺品整理の料金は、地域によっても差が生じます。具体的な料金差は公表データが限られるため一律に示すことは難しいですが、次のような要因が料金に影響することが一般的に指摘されています。
- 処分場までの距離:自治体の廃棄物処理施設や産廃処分場までの搬出距離が長いほど、車両費・時間が加算されます。
- 業者数と競争度合い:業者密度の高い首都圏・関西圏では、価格競争が働き相場が下がる傾向が指摘されています。
- 離島・過疎地の出張費:業者拠点からの移動コストが料金に転嫁され、追加費用が発生することがあります。
- 階段・搬出経路:地域よりもむしろ物件の条件(エレベーターなし、狭小地)の影響が大きいケースが多くあります。
実際の料金差は、同じ間取りでも業者・条件により大きく異なります。「都心=高い、地方=安い」と一概には言えず、各社の公式サイトで自分の地域の料金を確認したうえで、必ず2〜3社から相見積もりを取ることをおすすめします。
料金の内訳は?何にお金がかかっているのか
「見積書に書かれた金額」を鵜呑みにする前に、その内訳を理解しておくと、比較検討がぐっとやりやすくなります。
| 費用項目 | 全体に占める割合 | 内容 |
|---|---|---|
| 人件費 | 約35〜45% | 作業員の日当・現場管理費 |
| 処分費 | 約25〜35% | 廃棄物の処理費用(自治体の処理場・産廃業者への支払い) |
| 車両・運搬費 | 約15〜20% | 2tトラック・4tトラックの費用 |
| 諸経費・利益 | 約10〜15% | 会社運営費と業者の利益 |
つまり料金の6〜8割が「人件費と処分費」で占められており、この2つは物量に比例して増えていきます。作業員が半日で終わる部屋と、まる2日かかる部屋では、費用が2〜4倍違うのは当然というわけです。
環境省の廃棄物処理施設のデータによれば、家庭ごみの処分単価は自治体によって1kgあたり15円〜60円と、実に4倍以上の開きがあります。同じ物量でも、処分場が近い業者と遠い業者で料金差が出るのはこのためです。
料金が高くなる5つのケース
相場より2〜3倍の見積もりが出ることもあります。その多くには理由があり、事前に知っておけば「不当に高いのか、妥当なのか」を判断できるようになります。
① 特殊清掃が必要なケース
孤独死や病気による長期療養があった部屋では、体液・臭気の除去、害虫駆除などの特殊清掃が必要になり、通常料金に加えて15万円〜80万円が上乗せされます。これは避けられない費用です。
② 大型家電・家具が多数あるケース
冷蔵庫・洗濯機・エアコン・テレビは家電リサイクル法の対象で、1台あたり3,000〜6,000円のリサイクル料金が別途発生します。ピアノやマッサージチェアなど、特殊な運搬が必要な大型家具も追加費用の対象になります。
③ エレベーターなし・階段作業が必要
集合住宅でエレベーターがない、あるいは大型家具が階段を通らない場合、1万円〜3万円の階段作業費や、業者によってはクレーン搬出費(10万円〜)が追加されることがあります。
④ ゴミ屋敷状態になっているケース
床が見えないほど物が積まれている状態では、通常の1.5〜3倍の作業員と時間が必要になり、料金も相応に跳ね上がります。同じ2LDKでも、通常なら15万円のところ、ゴミ屋敷状態だと40〜50万円になることも珍しくありません。
⑤ 遠方対応・出張費
業者の拠点から現場までの距離が遠い場合、出張費として1万円〜5万円が上乗せされます。全国対応を謳う業者でも、実際は地元の提携業者に委託していて、その分の手数料が乗るケースがあります。
料金を安く抑える7つのコツ
料金の内訳と高くなるケースがわかれば、次はいよいよ「どうすれば安くなるか」です。ちょっとした準備と工夫で、5〜15万円ほどの節約は十分に可能です。
コツ①:必ず3社以上から相見積もりを取る
もっとも効果的な節約術です。同じ間取り・同じ物量でも、業者によって数万円〜十数万円の差が生じることがあります。国民生活センターも「複数の事業者から見積もりを取り、内訳を確認すること」を消費者向けに繰り返し呼びかけています。
コツ②:買取サービスのある業者を選ぶ
家電・家具・貴金属・骨董品などをその場で買い取ってくれる業者を選ぶと、作業費から買取額が差し引かれます。うまくいけば実質作業費が半額になることもあります。特に、リサイクル需要の高い10年以内の家電や、ブランド食器などは値がつきやすいです。
コツ③:自分で仕分けできるものは事前に仕分ける
「明らかに処分するもの」「取っておくもの」を事前に仕分けておくと、作業時間が短縮され、人件費が減ります。特に衣類や書類の仕分けは、業者にとっては時間がかかる作業です。ここを自分でやるだけで、数万円の節約につながります。
コツ④:繁忙期を避ける
遺品整理業界の繁忙期は3月〜5月と9月〜11月(引越しシーズンと相続整理の集中期)です。この時期を避けて、1月・6月・7月あたりに依頼すると、繁忙期料金を回避できるほか、担当者もじっくり対応してくれる余裕があります。
コツ⑤:不用品回収と一緒に依頼する
遺品整理と一緒に、家全体の不用品回収も一括で依頼すると、車両費・出張費が共通化され、別々に頼むより2〜3割安くなることがあります。
コツ⑥:自治体の粗大ごみ回収を併用する
一部の大型家具は自治体の粗大ごみ回収を利用すれば、業者に頼むより1点あたり数百円〜数千円で処分できます。時間に余裕があるならこちらを併用しましょう。
コツ⑦:Web申込みキャンペーンを活用する
多くの業者が、Webフォームからの申込みで5〜15%割引のキャンペーンを実施しています。電話で問い合わせる前に、公式サイトの割引情報をチェックしましょう。
悪徳業者の相場から外れた料金に要注意
残念ながら、遺品整理の市場拡大に伴い、相場を大きく外した悪質な業者も増えています。特に注意すべき料金パターンは以下の3つです。
パターン①:「1K・9,800円〜」など極端に安い見積り
相場(1Kで3万円〜)を大幅に下回る料金には裏があります。実際は当日に「予想より物量が多かった」「処分費が別途必要」と次々に追加料金を請求され、最終的に相場の2〜3倍の金額になるケースが典型です。
パターン②:見積書を出さない・内訳が不明
「一式◯万円」としか書かれていない見積書は要注意です。人件費・処分費・車両費の内訳が示されている業者を選びましょう。まっとうな業者なら、口頭で聞けば必ず答えられます。
パターン③:契約を急がせる
「今日中に契約すれば半額」「他社は必ず高くなる」など、決断を急がせる業者は避けたほうが賢明です。まっとうな業者は、比較検討の時間を尊重してくれます。
もし遺品整理業者とのトラブルに遭遇した場合は、消費者ホットライン(電話番号「188」)に相談できます。国民生活センターにも過去の類似事例が集約されており、対処法を教えてもらえます。
よくある質問
まとめ:まずは3社に見積もりを
遺品整理の料金は、間取り・物量・地域・オプションによって大きく変動しますが、この記事で示した相場感を持っていれば、業者の見積もりが妥当かどうか判断できるようになります。
もっとも大切なのは、面倒でも必ず3社以上から見積もりを取ることです。相見積もりを取ることで、内訳の妥当性や追加料金の有無を比較できるようになります。
くらしの整理ナビでは、知名度と実績のある業者を、公表情報をもとに整理してご紹介しています。「どこに問い合わせればいいかわからない」という方は、まず候補上位の業者から見積もりを取ってみてください。
「遺品の整理屋さん」は、公式サイトで料金表を公開している自社施工型サービスです。遺品整理・買取・仕分け・搬出・清掃までワンストップで対応でき、対応実績3万件超を掲げています。料金は1K 27,000円〜/1DK 49,800円〜/1LDK 64,800円〜と公表されており、初めての方にも予算感が立てやすいのが特徴です。詳細やキャンペーン情報は公式サイトでご確認ください。
遺品の整理屋さんの詳細を見る→ 業者ランキングを見る※本記事の料金相場データは、一般社団法人 遺品整理士認定協会の公表資料、および業界大手10社(遺品整理の整理屋さん、みんなの遺品整理、遺品整理110番、ゴミ屋敷片付け七福神、EMEAO、ミガクる、ライフリセット ほか)の公式サイト公表料金を編集部にて集計したものです(2026年8月時点)。市場動向・時期・個別条件により実際の料金は変動しますので、最新の見積もりは各業者にお問い合わせください。
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